ザ・ハリケーン(原題: The Hurricane)

ザ・ハリケーン

監督:ノーマン・ジュイソン
脚本:アーミアン・バーンスタイン、ダン・ゴードン
出演者:デンゼル・ワシントン(ルービン・“ハリケーン”・カーター 役)
    ヴィセラス・レオン・シャノン(レズラ・マーティン 役)
    デボラ・カーラ・アンガー(リサ・ピータース 役)
    リーヴ・シュレイバー(サム・チャイトン 役)
    ジョン・ハナー(テリー・スウィントン 役)

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あらすじ・感想(ネタバレ):

ボクサーであるルービン・カーター、リングネームを「ハリケーン」とし、この映画のタイトルとなっている。

wikipediaで「ルービン・カーター」を見ると「ルービン・カーターは1937年5月6日、ニュージャージー州のパターソンに生まれた。11歳のとき、白人男性の時計を盗んだとして、州の少年院に送られる。数年後、カーターは少年院を脱走し軍隊に入隊。このころボクシングを始めやがて才能を発揮、二度に渡りヨーロッパのライトウェルター級チャンピオンとなる。」と書かれているが、映画では、ある白人男性が黒人の男の子に興味を惹こうとしたところ、ルービンが石を投げて止めさせようとする。石が頭に当たり、怒った白人男性はルービンを捕まえ、崖から落とそうとしたところ、ルービンが白人男性を刺して逃げた。この事件で逮捕、少年院に送られる。軍隊入隊後、バーである女性と親しくなったが、警察に「刑期が残っている」と逮捕された。そこでカーターは自分の力を信じ、ボクサーとしての力を蓄えていった。

自由の身になってからプロボクサーとなり、1963年12月20日ウェルター級チャンピオンのエミール・グリフィスを1R2分13秒にTKO勝ちで破った。

1964年12月14日にWBC世界ミドル級、WBA世界ミドル級タイトルマッチをジョーイ・ジャーデロと行ったが、明らかにルービンが優勢だったが判定で敗れた。(この件で当時の対戦者から訴訟が起こされたらしい)

1966年6月17日(29歳)、あるバーで白人が射殺され、ルービンが容疑者として逮捕された。証拠はほとんど無い状況にも関わらず、有罪となり終身刑が確定した。再審したが、その結果も終身刑となった。

著名人や多くの人が支援したが、ルービンが自由を勝ち取ることが出来なかった。

ある時、黒人の男の子レズラがカーターの自伝を読んで感銘を受けた。レズラはカナダ人3人(リサ、サム、テリー)に引き取られ育てられていた。レズラは彼らに相談し、ルービンに手紙を書く事にした。

少しして、ルービンから返事があり文通が始まる。レズラはルービンに会いに行き「ルービンは冤罪だ」と確信する。カナダ人3人も面会に行った後、アメリカに移住してルービンの釈放運動に加わる事になった。彼らの調査のお蔭で新事実が発見し、再審に持ち込む事を決意するが、州裁判所で審理した場合、人種差別による偏見から結果は同じと考え、連邦裁判所に持ち込む(手続き違反)。しかし、弁護士側の主張が受け入れられ、1988年(51歳)、最終的にカーターはようやく自由の身となった。

その後、WBCが世界ミドル級名誉チャンピオンの称号とチャンピオンベルトを授与した。

実話と映画では多少脚色があるかもしれないが、冤罪事件が もし自分の身に降りかかったら・・と思うと、本当に恐ろしい事だと思います。20代の人生の一番輝いている時期に刑務所に入れられ、出たのは中年を過ぎた51歳の頃。冤罪の割合は全体からすると僅かかもしれませんが、自分自身の出来事だとしたら「僅か」と割り切れるはずはありません。

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