おとなのけんか

おとなのけんか

原作:ヤスミナ・レザ『大人は、かく戦えり』
監督:ロマン・ポランスキー
脚本:ヤスミナ・レザ、ロマン・ポランスキー、マイケル・ケイティムズ (翻訳)
出演者:ジョディ・フォスター(ペネロピ・ロングストリート 役)、
    ケイト・ウィンスレット(ナンシー・カウワン 役)、
    クリストフ・ヴァルツ(アラン・カウワン 役)、
    ジョン・C・ライリー(マイケル・ロングストリート 役)

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感想(ネタバレ):

時間がリアルタイムで進行し、ほとんどリビングで場面が展開していくのを見ると、『十二人の怒れる男』を思い出しました。
「けんか」といってもアクション映画ではないので、殴る蹴るの暴力シーンは全くありません。

カウワンさんの子供がロングストリートさんの子供を棒で殴って前歯を2本折り、カウワンさんがロングストリートさん宅へ夫婦で謝罪に伺ったところから物語が展開します。

始めは穏やかに会話が始まりましたが、アランが全く家庭には関与せず、子供の喧嘩に そこまで親が関与する必要ないという雰囲気から纏まりかけた話も纏まらない。

そのうち、ロングストリート夫妻の微妙な考えの違い、ひっきりなしにアランにかかってくる電話、その電話を含む夫に対する妻ナンシーのストレスから、子供の喧嘩の話から脱線し、始めはロングストリート対カウワンの構図が、夫婦間の亀裂が生じ始め、それぞれの個人攻撃に変わっていく。

面白かったシーンは、アランにかかって来る電話に腹を立てたナンシーが携帯を取り上げ、花瓶に投げ捨てたシーン。アランは茫然としている中、急いで拾い上げたのは敵役のマイケルで、SIMカードとバッテリーを取り外し、一生懸命ドライヤーで携帯を乾かす。その姿を見て、女性陣は「男ってオモチャが好きなのよね~」と言い合う。

またペネロピ(ジョディ・フォスター)が切れて顔を真っ赤にしながら反論し、涙ぐむシーンはさすがの演技力です!

仕舞にはお酒を飲まずにはやっていられなくなり、高価なウィスキーを飲むと、「これ美味いね!」と打ち解けた雰囲気になるのは・・・大人だから?!
自分が同じ立場だったら、なかなかこうはいかないなぁ。


そんな、おとなのけんかは余所に、ラストでは子供たちは仲良く遊び、劇中に出てきたハムスターは元気よく外で生きてます。
(感想では触れませんでしたが、ハムちゃんは重要な役割です!)

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裸で仕事?!

20160625 ベラルーシの大統領が議会で「国民は発展し、勤労しなければならない」と演説したのに「国民は裸で仕事をしなさい」と聞き違え、オフィスで裸で働き、その様子を自撮りして投稿サイトに投稿したらしい。 ユーモアに富んだ国民なのかな? ジョーク・・としても、まず日本じゃありえないなぁ。
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手紙

手紙

原作:東野圭吾
監督:生野慈朗
脚本:安倍照雄、清水友佳子
出演者:山田孝之(武島 直貴 役)、玉山鉄二(武島 剛志 役)、沢尻エリカ(白石 由実子 役)、吹石一恵(中条 朝美 役)、尾上寛之(寺尾 祐輔 役)

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感想:

泣けませんでしたが、とても良い作品です。

殺人事件は、殺人犯だけでなく、家族・親族に重荷を背負わせ、被害者の遺族に多大な苦しみを与えます。
この作品は、家族(唯一の肉親である弟)に焦点を当てた作品です。

現実は、これよりもっとヒドいような気がしますが・・・。

ちなみに、他の方のレビューを読むと、沢尻エリカの関西弁がダメという意見が多いですが、自分は そこら辺が全く分からないので、余り違和感なく観られました。
ただ、ホントに関西弁がダメなら舞台を関西にせず関東に変更すれば、こういう批判は無かったのに・・と思うと残念です。

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あらすじ(ネタバレ):

両親はいなく、優秀な弟(直貴)の大学費のため、空き家と思った家に侵入し封筒に入った現金を盗んだところを女性に見られた。
揉み合いになり、女性がハサミを持ち出したところ、弾みで女性に刺さり殺害してしまう。
その結果、兄(剛志)は強盗殺人として無期懲役刑となった。

その兄から毎月手紙が届く。

弟は大学を諦め就職する一方、お笑い芸人として中学からの同級生だった祐輔とコンビを組み、舞台に立ち、CM出演の話も出てきた。
結婚したい女性も現れたが【強盗殺人犯の弟】というレッテルは隠しても隠せず、夢へあと一歩というところで打ち砕かれる。

転職し、女性とは別れ、コンビは解消してCM出演は無くなった。

兄からの手紙に返事を書かず、心が荒む中で、唯一理解のある由実子が彼の支えとなり結婚・出産し、子供を授かる。
しかし、その子供も、母 由実子と公園に行くと噂を聞いたご近所さんが避けるように帰ってしまう。

妻の由実子は逃げず、現実に立ち向かおうとするが、弟はその状況に耐えられず、ついに兄に対して「手紙が来ることで迷惑している。二度と手紙を書かないで欲しい」と手紙を送った。

弟は今まで被害者宅へ一度も訪れなかったが、初めてお詫びに訪れると、兄から毎月被害者宅へ手紙が送られていたが、最近最後の1通が送られたことを告げられ、その内容を読んだ。

兄からの手紙の内容は、刑務所にいて手紙を送ることで罪を償っていると思っていたが、弟の手紙で現実を知り、自分だけが償いをしていないと悟らされた。
手紙を送る事で、逆に迷惑を掛けていた事に謝罪をし、二度と手紙を送らないという内容が書かれていた。
お笑いコンビ解消した相方の祐輔から、刑務所を周って漫才をするのに、一緒にやらないか?!と誘われ・・・

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